「退職届は手書きが無難? 便箋は何を選べばいい?」——いざ書くとなると、基本のマナーから細かな体裁まで迷いが尽きません。
実は、手書き・PCどちらでも法的効力は同じ。ただし、社内規定や相手に与える印象によって“最適解”は変わります。
本記事では、退職願と退職届の違い、手書きにするべき場面、便箋・封筒の色やサイズの選び方、折り方・封入の流れ、そして失敗しない文面のコツまでを丁寧に解説。
読み終える頃には、「自分の会社・状況では何をどう準備すればいいか」がスッと決まり、円満退職へと安心して踏み出せます。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
退職届は「誠実さ」と「適合性」が鍵です。社内様式があれば最優先で従い、なければ白無地の上質な便箋と白封筒を選ぶのが基本。
丁寧さを重視するなら手書き、確実さと見やすさを優先するならPC作成+直筆署名が無難です。
文面は「一身上の都合」「退職日」を簡潔に明記し、宛名・日付・署名・押印を整えるだけで十分。
封入は三つ折りで向きをそろえ、必要に応じて「〆」を忘れずに。
——迷ったら「規定を確認」「体裁は白無地で統一」「短く端正に」の三原則。
これだけで、余計な摩擦を避けつつ、最後まで気持ちよく職場を後にできます。
「スグペイ退職」なら、面倒な手続きをプロが代行。最短ルートで失業保険を受給サポートできます。
複雑な申請も任せられるので、不安なく・スピーディーに受給申請したい方におすすめです。 まずは無料診断で受給額をチェック!
退職届 vs 退職願 — 意味と使い分け
まず、「退職届」と「退職願」の違いを押さえておきましょう。
-
退職願:退職を「願い出る」もので、会社が必ず承認するとは限らない。辞めたい旨を申し入れる書類。
-
退職届:退職を「届け出る」もので、自分の一方的な意思表示。会社側の承認を必要としないという強い表現。
実務では、「退職願 → 会社が受理 → 退職届を改めて出す」などの流れをとるケースもありますが、会社によって慣例や規定が異なります。
会社が「退職届提出を求める」ケースもあるため、就業規則を確認しておきましょう。
手書き(便箋)で書くメリット・デメリット
メリット
-
丁寧さ・誠意が伝わりやすい:手書きは時間をかけた印象を与えるため、相手に「丁寧さ」を伝えやすいとの見方があります。
-
書き損じが少ないよう慎重になる:誤字・脱字を気にして慎重に進めることができ、ミスの軽減につながることも。
デメリット
-
書き直しが大変:ミスしたら最初からやり直しになることが多いです。
-
字に自信がないとかえって印象を悪くする可能性:読みづらい字だと、かえってマイナス評価になる場合も。
結論として、印象を重視したい・丁寧さを見せたい場面では手書きが無難な選択肢です。ただし、会社がフォーマットを指定していたり、許可されているならパソコンでの作成も問題にはなりません。
用紙・便箋の選び方ポイント
用紙選びも重要です。以下のポイントを押さえましょう。
項目 | 推奨仕様 | 理由・補足 |
---|---|---|
色 | 白無地 | フォーマルで清潔感があるため。 |
罫線 | 罫線入りでも無地でも可 | 罫線入りは字が揃いやすくなるため初心者には有利ですが、無地でも問題なし。 |
サイズ | B5 または A4 | 多くの例では B5 または A4 を使うことが多いです。 |
用紙の種類 | 便箋用紙、上質紙、退職届専用用紙も可 | コピー用紙でも非常時には使えますが、質感ある紙の方が印象が良くなります。 |
なお、会社が指定フォーマット(社内様式)がある場合は、それに従うのが最優先です。
封筒の選び方と書き方・封入方法
退職届は封筒とセットで提出するのがマナーです。以下の点に注意してください。
封筒の選び方
-
色・素材:白無地が基本。茶封筒は事務書類向けとされ、退職届には避けられる傾向があります。
-
中身が透けない構造(例:二重封筒):中の文書が透けないよう、二重構造や裏側に補強紙がある封筒が望ましいという指摘もあります。
-
封筒サイズ:
- 用紙が A4 → 長形3号(120×235 mm)封筒
- 用紙が B5 → 長形4号(90×205 mm)封筒 -
郵便番号枠のないもの:封筒表に郵便番号用の枠印刷があると印象が崩れるという意見も。無地が無難。
封筒の書き方
【表面】
-
封筒の正面、中央やや上に「退職届」または「退職願」と大きく書きます。
-
表に宛先を書く必要はなくても、社内提出の場合は自部署の上司名や「会社名 ○○殿」を併記することもあります。
【裏面】
-
左下に自分の所属部署・氏名を記入
-
封をした場合は綴じ目に「〆」を書く
-
封をしない形でもマナー違反とはされませんが、開封を防ぐため封をするケースも多いです。
封入・折り方
-
退職届は 三つ折り(縦方向に 3 等分) にするのが一般的。
-
折る順序:
1. 用紙を記載面を下にして置き、下側を内側に折る
2. 次に上側を重ねて折る
3. 折った文書を封筒に入れる(向きに注意:右上が上に来るようにするなど)
4. 封をしたら「〆」を書く -
郵送する場合は、退職届封筒をさらに郵送用封筒に入れ、外側に郵便番号等を書く。郵送時には、添え状を加えるのもマナー。
-
郵送用封筒表には赤文字で「親展」と書くことが多いです。
退職届の書き方(基本構成と例文)
退職届を書く際の基本構成と、縦書き・横書きの例文を説明します。
基本構成の流れ(縦書きの場合)
-
表題:「退職届」または「退職願」
-
冒頭:「私事(私儀)」
-
本文(退職理由・退職日)
-
提出日
-
所属部署・氏名・捺印
-
宛名(会社名・代表者名・敬称)
各項目のポイント
-
退職理由
→ 自己都合の場合は「一身上の都合」と書くのが一般的です。具体的な事情は書く必要ありません。
→ 会社都合(倒産、部署縮小、通勤困難など)の場合は理由を簡潔に書いても構いません。 -
日付
→ 提出日と退職日を分けて記載
→ 元号・西暦どちらでも可。ただし漢数字で書く例が多い。 -
署名・押印
→ 所属部署名・氏名を記載し、印を押す
→ シャチハタ印は避けた方が無難、認印や実印の使用が好ましいという意見も。 -
宛名(会社側)
→ 会社の正式名称、代表者名(社長名)、敬称「殿」などを記載
→ 宛名は用紙の右側に書くのが一般的。 -
文末の表現
→ 退職願:お願いを含む表現(「お願い申し上げます」など)
→ 退職届:明確に「退職いたします」など断定的な表現
縦書き例文(自己都合退職の場合)
退職届
私儀
このたび、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
営業部
田中 太郎 印
株式会社 ○○○○
代表取締役 ○○ 殿
横書き例文も可能
横書きにする場合も構成は同様。ただし配置(中央揃え・右揃えなど)に注意が必要。文末には「以上」を付けることも一般的です。
手書き以外(パソコン作成・印刷)の扱い
近年ではパソコンでの作成も増えています。
法的には手書き・印刷、縦書き・横書きいずれでも有効とされています。
ただし、相手側が「手書きを期待する」文化や慣例がある会社もあるため、状況判断が必要です。
パソコン作成時の注意点:
-
署名・捺印は手書きにする
-
フォント(明朝体などフォーマルな字体)を選ぶ
-
罫線やテンプレートを整える(行間・余白)
-
印刷後のチェック(印刷ズレ、余白不足など)
注意点・よくある質問
質問 | 回答 |
---|---|
用紙がコピー用紙でも大丈夫? | はい、非常時にはコピー用紙でも可。ただし正式感はやや落ちる可能性あり。 |
書き損じたらどうする? | 新しい便箋に最初から書き直す。修正液・二重線などで訂正するのは避けた方がよい |
退職理由を具体的に書くべき? | 自己都合退職では「一身上の都合」で十分。会社都合なら簡潔に事情を記載してもよい。 |
提出日の書き方 | 提出日(書類を会社に出す日)を記入。退職日とは分けて書く。 |
印は実印?認印? | 原則として認印で構わないが、シャチハタは避けた方がよいという指摘あり。 |
郵送で出す際の注意 | 添え状を同封、封筒の表に「親展」、内容証明郵便を使う選択肢も。 |