履歴書に会社都合退職を書くべき？記載方法と転職への影響を解説

「会社都合退職って、履歴書にどう書けばいいの？」――その一行で評価が左右されるかも…と思うと、手が止まりますよね。
結論はシンプル、でも書き方と伝え方には“勝ちパターン”があります。
本記事では、履歴書での正しい表記（ひな形つき）、職務経歴書・面接での見せ方、短期離職でも不利に見せないコツ、さらに失業給付や離職票の実務ポイントまでを、初心者にもわかる順序で解説。
ネガティブな経歴を安心材料へ変える具体策をまとめました。
読み終えたときには、「会社都合により退職」の一文が、あなたの強みを引き立てる一文に変わります。

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そもそも「会社都合退職」とは

企業の経営悪化・倒産・事業縮小、整理解雇、契約途中の打切りなど、企業側の事情で雇用が終了したケースを指します。
自己都合（家庭の事情、キャリア変更等）とは区別され、離職票の「離職理由」に反映されます。
離職理由は失業給付や選考評価にも影響する重要情報です。

履歴書に会社都合退職は書くべき？

• 基本は「簡潔に書く」が正解です。日本の公的ガイドでも退職理由は「会社都合により退職」等、簡潔な表現での記載が推奨されています。
  詳細は職務経歴書や面接で補足しましょう。

• 在籍期間がごく短い場合や応募企業が理由を気にしそうな職種では、履歴書の備考欄に「事業撤退に伴う人員整理のため、会社都合により退職」などと一行だけ補足すると、短期離職の懸念を払拭できます。

履歴書の正しい書き方：具体例つき

履歴書で退職理由を記す場所は、職歴欄（退職行）か退職理由欄／備考欄です。
様式により欄の有無が異なるため、ある欄を使えばOK、なければ職歴行の最後に追記します。ハタラクティブ

基本フォーマット

1. 会社名／部署／在籍期間

2. 退職行に一言で理由（会社都合の場合はその旨）

記載例（職歴欄）：

• 2022年4月　株式会社〇〇 入社（営業部）

• 2025年3月　会社都合により退職

補足が必要なとき（備考欄・一行だけ）：

• 「事業部門撤退に伴う人員整理のため退職（会社都合）」

• 「会社都合（倒産）により退職」

契約社員・派遣など有期雇用の例：

• 2024年4月　株式会社△△ 入社（契約社員）

• 2025年3月　契約期間満了につき退職
  　※途中打切りが企業都合なら「会社都合により契約途中解約」と簡潔に。

ポイント
・文章は平叙文・敬体なしで短く。
・ネガティブな感情表現や社名批判、詳細時系列は書かない。
・具体事情（売上◯％減、配置転換など）は職務経歴書へ。

職務経歴書・面接での伝え方（NG例とOK例）

職務経歴書（「退職理由」欄や末尾に）

• OK例：
  　「事業再編に伴う人員最適化の対象となり、会社都合により退職。直前期は主要顧客の契約更新率を85％→92％へ改善。」
  　→ 事実→背景→自分の成果・再発防止の視点、の順が伝わる。

• NG例：
  　「会社の経営が最悪で将来性がなかったため退職」
  　→ 感情・批判・推測は避ける。

面接の答え方（30秒想定）

1. 事実：「事業撤退に伴う人員整理のため、会社都合で退職しました。」

2. 自分の成果：「退職直前まで◯◯の改善に取り組み、KPIを△△まで引き上げました。」

3. 今後：「その経験を活かし、貴社では□□で貢献します。」

※短期離職の懸念を減らす鍵は「パフォーマンスは維持していた」「外因での退職」の二本柱です。

転職への影響：採用側はココを見る

• 経営要因の会社都合退職（倒産・事業撤退・整理解雇など）は、選考でマイナスになりにくく、在籍期間の短さも割り引いて見られる傾向があります。

• 懲戒解雇は評価に大きく響くため、事実と異なる記載は絶対にNG。区別が曖昧な場合は、離職票の理由で確認を。

失業給付（雇用保険）への影響と実務ポイント

• 待期7日は全員共通。

• 自己都合退職の場合、待期後に「給付制限（原則2か月）」がかかるのが通例。会社都合や「特定受給資格者／特定理由離職者」では、原則として給付制限がかからない・短縮される扱いがあります。

離職票の確認（超重要）

• 離職票の「離職理由」は、失業給付や再就職手当の可否に直結。企業がハローワークへ提出した証明に基づき発行されます。内容に疑義があればハローワークで申出・確認しましょう。

退職勧奨・懲戒解雇との違いと注意点

• 退職勧奨：会社が退職を勧め、本人が同意して辞めるもの。解雇とは異なる。過度な勧奨は違法となる場合あり。

• 解雇の種類：普通解雇・整理解雇・懲戒解雇など。懲戒解雇は不利益が大きく、適法性のハードルも高い。

書類への反映
・退職勧奨に同意して辞めた場合は、実務上「自己都合」扱いになることが多い（ただし事情次第で例外も）。離職票の記載を必ず確認。

よくある質問

Q1. 履歴書に詳しい原因（売上悪化の数値など）まで書くべき？
A. 書かないでOK。履歴書は「会社都合により退職」とだけ簡潔に。詳細は職務経歴書へ。

Q2. 短期離職だと不利？
A. 会社都合なら短期でも選考上の不安は軽減されやすい。備考に一行補足するとより安心。

Q3. 契約満了はどう書く？
A. 「契約期間満了につき退職」が基本。途中で企業から打切りなら「会社都合」旨を簡潔に。

Q4. 退職理由が誤って記載された離職票が届いた…
A. ハローワークで事実関係を説明し、離職理由の認定について相談・訂正の可否を確認しましょう。

チェックリスト

履歴書の原則

• 退職行に「会社都合により退職」とだけ記す（簡潔第一）。

• 短期離職や誤解が怖い時は備考に一行だけ背景を補足。

• 契約社員は「契約期間満了につき退職」。途中打切りは会社都合と明記。

職務経歴書・面接

• 事実→会社事情→自分の成果→今後の貢献、の順で端的に。

• 感情・批判・推測ワードは使わない。

手当・実務

• 離職票の離職理由を必ず確認（相違時はハローワークに相談）。

• 自己都合は原則給付制限2か月、会社都合や特定区分は制限なし／短縮の可能性。