パートやアルバイトでも失業保険がもらえる！知らなきゃ損する条件と金額

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そもそも「失業保険（基本手当）」とは？

雇用保険に入って働いていた人が離職後、働く意思と能力があり、積極的に求職活動をしているのに就職できない期間に支給される給付です。
受給には「ハローワークでの求職申込み」「失業の認定」などが必須です。

パート・アルバイトでも対象になる加入条件

パート・アルバイトでも、次の2点を満たせば雇用保険に加入します（事業主や本人の希望の有無は関係なく法律で決まる）：

• 週の所定労働時間が20時間以上

• 31日以上引き続き雇用見込み（更新条項の有無や過去の更新実績で判断されることも）
  ※学生は原則適用外ですが例外あり。詳細は各ハローワークで確認を。

ポイント：契約が1か月でも「更新実績があり、31日以上雇用見込み」と判断できれば加入対象。逆に「更新なし明示」で25日契約などは当初は対象外——途中で見込みが変われば、その時点から加入になります。厚生労働省

受給資格の“本丸”：離職後に必要な条件と待機・給付制限（2025年改正対応）

受給には以下を満たします。

A. 被保険者期間

• 原則：離職前2年に12か月以上の被保険者期間

• 会社都合等の特定受給資格者や一部の特定理由離職者（雇止め等）は、離職前1年に6か月以上でも可。

B. 失業の状態であること（働く意思・能力・積極的な求職活動）

C. 待機と給付制限（2025年4月～）

• 待機：受給資格決定から7日間（全員）

• 自己都合退職の給付制限：原則1か月（2025/4/1以降の退職に適用）。5年以内に自己都合受給が2回以上ある人や重責解雇は3か月。

• 自己都合でも、離職日前1年以内または離職期間中に「教育訓練給付の対象講座」を受講していれば給付制限なしに。

いくらもらえる？金額の計算式・上限下限・カンタン試算（2025年8月以降の上限対応）

計算の流れ

1. 賃金日額＝離職前6か月の賃金総額÷180

2. 基本手当日額＝賃金日額×給付率（低賃金ほど高率：おおむね50～80%）。

3. 年齢区分の上限・下限で調整（毎年見直し）。

2025年8月1日～の主な上限・下限（抜粋）

• 基本手当日額の下限：2,411円（全年齢）

• 上限（基本手当日額）：29歳以下7,255円／30–44歳8,055円／45–59歳8,870円／60–64歳7,623円 ほか。

計算式の細部（年齢階層ごとの傾斜率）も公表されています。厚生労働省

カンタン試算（例）

• 30歳、離職前6か月の賃金総額60万円（月10万円×6）

• 賃金日額＝600,000÷180＝3,333円

• 30–44歳の該当帯：給付率80% → 基本手当日額 約2,666円（下限2,411円はクリア）。

総受給額＝基本手当日額×所定給付日数（後述）。上限・下限や待機・給付制限で前後します。

5. もらいながら働ける？バイトの可否・申告ルール・減額のしくみ

• **働いた日は必ず申告。**失業認定申告書のカレンダーで、
  4時間以上は「○」＝就職・就労扱い（その日は不支給／原則“繰越”）、
  4時間未満は「×」＝内職・手伝い扱い（収入に応じて減額）。

• 原則：1日4時間以上働いた日は不支給（その日の分は後日に回るイメージ）。4時間未満は賃金額に応じて減額。労働局所在地一覧

• 減額のしくみは「その日の賃金＋失業手当が**賃金日額の80%**を超えると超過分調整」などのルールがあり、申告漏れは不正受給扱いに。

受給期間は原則離職翌日から1年。繰越ばかりで1年を超えると未消化分は消滅するので計画的に。ハローワーク

何日もらえる？所定給付日数のざっくり目安

• 一般（自己都合等）：おおむね90～150日（年齢・被保険者期間で変動）

• 特定受給資格者／一部の特定理由離職者（雇止め等）：90～330日（年齢・被保険者期間で段階的に増）
  詳しい区分表はハローワーク公式にまとまっています。

手続きの手順（離職票の受取り～初回認定日まで）

1. 離職票の受取り
   2025年1月20日からマイナポータルでの受取りも可能（希望者）。

2. ハローワークで求職申込み・受給手続き（本人が来所）

3. 7日間の待機（全員）

4. 雇用保険受給説明会に参加（地域により名称等）

5. 4週間ごとの失業認定（求職活動実績の提出、就労・収入の申告）

6. 振込（認定後、数日～）

近年は一部地域でオンライン失業認定の運用もありますが、対象・要件に注意。愛媛県公式サイト

よくある落とし穴と回避策（チェックリスト）

• □ 加入要件の見落とし（週20h・31日以上）→ 契約書とシフト実態を確認。

• □ 自己都合の給付制限を過大評価 → 2025/4以降は原則1か月に短縮。教育訓練で解除の道あり。

• □ バイトの無申告 → 申告必須。4時間基準と減額ルールを理解。

• □ 受給期間（原則1年）切れ → 繰越多用は要注意。病気・出産等は延長申請を検討。

• □ 特定理由離職者の自己申告不足 → 雇止め等に該当すれば被保険者期間6か月以上で受給可。証拠（契約書・通告書）を揃える。

ケーススタディ：週25時間・月10万円のパートさん

• 前提：30歳・月10万円×6か月＝60万円

• 賃金日額＝600,000÷180＝約3,333円

• 30–44歳帯の給付率80% → 基本手当日額 約2,667円（2025/8以降の下限2,411円より上）。

• 所定給付日数が90日なら総額の目安 約24万円（2,667円×90日）。実際は初回の待機・給付制限、就労日、上限適用で変動。

バイトをしながら受給するなら：
4時間以上の日は“繰越”扱い、4時間未満は収入次第で減額。必ず申告。厚生労働省

早く決まったら“ごほうび”も？再就職手当の基本

受給期間を残して安定した職業に再就職すると、再就職手当（残日数の60%または70%×基本手当日額）が一時金で出る場合があります。就業促進定着手当・就業手当など関連給付もあり。